1面
自転車で周る淀江の魅力
淀江の宿 今津田中家には、スポーツタイプの電動自転車 e-bike(以下eバイク)を5台置いており、宿泊されたお客様などにご活用いただいております。
一般社団法人BisuiDaisenが2022年5月に実施した「インバウンド対応のモニタリングツアー」や、米子日吉津商工会が9月に実施された「YONAGOサイクルカーニバルin Yodoe2022(第29回)」に合わせた「インバウンド対応の宿泊モニタリングツアー」などでも宿のe-bikeを活用していただきました。
宿泊されたお客様とは、妻木晩田遺跡まで、天の真名井まで、壺瓶山の頂上まで、本宮の泉まで、植田正治写真美術館までなど、その方々の体力やご希望に合わせて、一緒にeバイクサイクリングをしています。また、ご自身たちだけでも効率的に周れるようにするため、宿独自のクイズラリーMAPを作成し、各所でクイズに答えながらサイクリングを楽しんでもらえる体験もご用意しています。
サイクリングは徒歩よりも軽快に巡れ、季節の風を感じながら、車で通っただけでは見落としてしまう自然や集落の様子をしっかりと見ることができます。黄金に染まった稲穂の中を駆け抜けるツアー、壺瓶山に上り大山から日本海まで360℃の景色を鳥瞰するツアー、水源を巡るツアーなどがとても好評です。
ママチャリからeバイクへ
淀江の宿今津田中家のオーナー 私 田中洋子が2020年5月に淀江にUターンしてから3か月ほどたったある日、米子日吉津商工会の事務長 小川直生さんが商工会入会の勧誘のため訪ねて来てくださいました。宿に関する補助金の情報などと共に、「大山時間(だいせんじかん)~鳥取県西部の商工会が結束して鳥取県西部地域の魅力を域内外に発信するプロジェクト~」が取り組んでおられる「サイクルガイド養成講座」へのお誘いも戴きました。
「ママチャリしか乗ったことがありませんし、ロードバイクの人達と一緒に走るなんて無理です。」
「電動自転車 e-bikeのレンタルが可能ですので、大丈夫です。是非参加してください。」
その言葉に押されて参加することとなり、まずは9月に座学を受講しました。講師は、株式会社ARCH HERO HOKKAIDOの髙橋 幸博さんで、2回の座学を受けて、「交通の便が悪いこの地域にサイクリングはとてもいいかも」と思うようになり、その後10月の実技(日南町を巡る約20kmのコース)で、スポーツタイプの「eバイク」に初めて乗りました。ママチャリしか経験の無かった私でもロードバイクの人たちとも一緒に走れて、坂道も楽々、20kmの距離がとても楽で、里山の風を感じながら地元の方々との触れ合いもあり、とても素敵な体験となりました。11月の実技は、地元淀江での初サイクリング。弓ヶ浜 ~ 天の真名井 ~ 本宮どんぐり村 ~ 森の国 の約28kmのコースをeバイクで走り、坂道でその威力を体感し、eバイクで周る淀江の楽しさを実感しました。
その経験から、2021年の春にeバイクを1台購入し、軽トラに積みこんで、琴浦町・南部町・江府町・伯耆町といった場所での「サイクルガイド養成講座」にも参加し、eバイクサイクリングの魅力をぜひ宿の宿泊者にも体感していただこうと徐々に台数を揃えていきました。
私のようにママチャリしか乗ったことが無い・・・という皆様もぜひe-bikeサイクリングをご体感ください。
2面
サイクルコース
※淀江の宿今津田中家は、鳥取県版サイクリスト支援体制「ダイジョウブシステム」の「鳥取県サイクリストに優しい宿」「サイクルカフェ」の認定を受けております。サイクリストの方々もお気軽に施設をご利用ください。
淀江の宿今津田中家は国道9号線(京都府京都市~山陰地方~山口県下関市)にも面しています。山陰自動車道開通で車の通行量が減少した9号線沿線の地域活性化等を図る鳥取県は、県内を東西に横断するサイクリングルートとして「鳥取うみなみロード(とっとり横断サイクリングルート)~東の JR 東浜駅(岩美郡岩美町)と西の JR 境港駅(境港市)を結ぶ全長約152km~」を令和2年3月22日に開通。令和4年には、鳥取県観光交流局観光戦略課に「サイクルツーリズム振興室」が新設され、「鳥取うみなみロード」の「ナショナルサイクルルート(『日本を代表し、世界に誇りうるサイクリングルート(英語版)を認定する制度』で、2019年の導入以降に指定を受けたのは「ビワイチ(琵琶湖)」など6ルート)」の指定を目指し、走行環境の整備や受入環境の充実に向けた取組が急ピッチで進められています。
今回は淀江の宿今津田中家を起点にして「鳥取うみなみロード」から少しはずれ、淀江の町や山あいに入るコースをご紹介します。
基本コース
雄大な名峰大山(だいせん)、対岸に弓ヶ浜半島や島根半島などの島なみが見える日本海をフロントやバックに臨みながら、6000年以上前から人が住み続けている集落や史跡、湧水などを巡るコースです。
自転車にずっと乗っておらず、坂道をeバイクでも上る自信のない方は、まずは「天の真名井」に上る坂は遊歩道を徒歩で上る、360℃の景色が鳥瞰できる「壺瓶山」を上るのをやめて壺瓶山の麓を周遊・・・という形でサイクリングにチャレンジしてみてください。
淀江の宿 今津田中家 ~ 上淀白鳳の丘(かみよどはくほうのおか)展示館 ~ 天神垣(あめのかみがき)神社 及び、神社内にある国指定重要文化財 石馬(いしうま) ~ 国史跡 上淀廃寺(かみよどはいじ)跡 ~ 絵画土器 角田(すみだ)遺跡 ~ 天の真名井 ~ 壺瓶山(つぼかめやま) ~ 日吉(ひよし)神社 ~ 淀江和傘伝承館 ~ 淀江港 ~ メイちゃん農場 ~ 淀江の宿 今津田中家
14.4km
昼食例:淀江ゆめ温泉・真名井ばあちゃんのせせらぎレストラン・ひの木家(ひのきや)・ラーメン悟空・みどり寿司・韓国料理約束など
オプションコース
いずれも勾配のある坂道を含む
■むきばんだ遺跡
【雄大な絶景ポイントがある国史跡】
国内最大級の弥生時代の集落遺跡。鳥取県立むきばんだ史跡公園で遺跡を保存・復元公開。竪穴住居や高床倉庫・墓、遺構展示館などがある。
■本宮の泉
【1日3万トンの水量を誇る湧水】
観光客が訪れる人気の湧き水で、鳥取県の「因伯の名水」にも指定されている。鳥取県西部で唯一、亜熱帯植物「クリハラン」が自生。
■植田正治写真美術館
【老若男女満足度がとても高い!】
植田正治は世界で最も注目された日本人写真家のひとり。建築家・高松伸設計による館内からは水面に映る“逆さ大山”が楽しめる。
3面
基本コース
■上淀廃寺周辺
日本最古級の彩色仏教壁画片を出土した「上淀廃寺(国史跡)」周辺には、国史跡の向山(むこうやま)古墳群、国指定重要文化財の石馬(いしうま)を保管している天神垣神社(あめのかみがきじんじゃ)、縄文時代から続く淀江平野の歴史の変遷と遺物を見ることが出来る上淀白鳳の丘展示館、ハス園がある伯耆古代の丘公園、淀江ゆめ温泉などがあります。
■天の真名井周辺
「天の真名井」とは、高天原にあるとされる神聖な井戸のことで、古来清らかな水に与えられた最大級の敬称です。この湧水から流れる泉川下流の田の角田(絵画土器)や河原田からは弥生時代の遺跡が発掘されており、この水が原始時代の人たちの生活と土地開発の源であったことを物語っています。近隣の他の湧水地や遺跡なども巡ってみてください。
壺瓶山周辺
「壺瓶山」は標高113.7mの低い山ですが、想像以上に続く山頂までの坂道はeバイクでもきつく、上り切った後は達成感があります。中腹から続く茶畑、日本海や大山を360℃見渡す山頂をお楽しみください。麓には、いくつかの湧水地、境内に踏切がある「日吉(ひよし)神社」などがあり、情緒残る淀江の町並みの中を駆け抜けて宿に帰ることが出来ます。
■きままに散策
淀江の宿今津田中家のすぐ近くには日本海があり、海沿いに走っていくと、対岸に弓ヶ浜半島(皆生や境港)、島根半島(美保関)、天気のいい日は遠くに隠岐の島を見ることが出来ます。海風がきつい時もありますが、ぜひ自転車で走ってみてください。
■海のプログラム(SUP・カヤック等)との組合せ
BisuiDiasenが2022年10月に実施した県内の高校向けの修学旅行では、サイクリングとSUPの組合せのメニューを提供。淀江ゆめ温泉にある電動ママチャリ自転車20台も活用し、「淀江ゆめ温泉~天の真名井~壺瓶山~淀江港」のサイクリング、もう半分の20名は淀江港でSUPを行い、その後は入れ替わりで、SUPをやったメンバーが逆ルートでサイクリング、サイクリングで淀江港に来たメンバーがSUPを体験するツアーを行い、1日40名×2日間で計80名の方に淀江でのサイクリングとSUPを体験していただきました。
このような海のプログラムとの組合せなども可能ですので、ご相談ください。
■軽トラでの運搬・サポート
その他にも、白砂青松の弓ヶ浜サイクリングコースで皆生~境港までサイクリング、島根県(美保関・松江・出雲など)へ足を延ばす、うみなみロードで鳥取県中東部へ向かう、大山周遊で坂道を堪能・・など、様々なサイクリングが可能です。軽トラでの自転車の運搬やサポートカー同行などの支援もできますので、お気軽にお問い合わせください。